前回の記事では特典航空券を使いやすいパターンについて解説した。しかしせっかく時間と手間をかけてマイルを貯めたからにはビジネスクラスを利用したい人も多いと思う。今回はその工夫についての説明だ。 1.航空会社はANA/JALだけじゃない! 〜海外の航空会社にも目を向けよう〜 日本の航空会社、特にANAの海外特典航空券は慢性的に取りにくいのが現実だ。ANAのマイレージプログラムは貯めやすく魅力的だが、それだけ競争相手も多いということでもある。上級会員(ダイヤモンド、プラチナなど)であればともかく、一般会員にはなかなか特典航空券の枠が降りてこないのが現状だ。 例として東京⇔ホノルル路線を調べてみた。この記事を書いている2014年7月時点で、既に来年の春休みシーズンは満席、空席待ちの状態だ。ところが、ANAにこだわらずに検索してみるとどうだろうか? アシアナ航空の運航便では、9月のシルバーウィーク期間でもまだ余裕があることがわかる。航空会社を組み合わせることもできるので、東京以外の都市でも乗り継ぎ便を利用すれば利用が可能だ。また、ソウル便が出ていればそれを利用することもできる。これはあくまで一例である。ANAマイレージクラブに貯めたマイルは必ずしもANAのフライトで使う必要は無いのだ。 2.世界の空は3つに分かれている 〜アライアンス(航空連合)を知ろう〜 世界の大手航空会社はそれぞれアライアンス(航空連合)を形成し、ネットワークを拡げるためのコードシェア便(共同運航便)、チェックインカウンターや空港ラウンジ等の相互利用などの業務提携を行っている(もちろんアライアンスに加盟していない航空会社も多数ある)。各アライアンスではマイレージプログラムの提携も行っており、マイルの相互利用が可能になっている。世界には大きく分けてスターアライアンス、ワンワールド、スカイチームという3つのアライアンスがあり、ANAはスターアライアンスに、JALはワンワールドに所属している。そのため、ANAマイルはスターアライアンス、JALマイルはワンワールド各社のフライトで利用することが可能なのだ。上の図では例としてアシアナ航空を出したが、これはアシアナ航空もスターアライアンスに所属しているため、ANAマイルでアシアナ航空の発券が可能という意味である。 3.どの会社を選べばいい? 〜他社の検索システムを活用しよう〜 ANAやJALの空席検索システムでは航空会社をあらかじめ選択する必要があり、「東京からパリに行きたい!」という時に、各会社の就航都市やコードシェアを把握しておく必要がある。それは正直難しいだろう。そこで検索システムだけ他社から借りてしまうのだ。具体的にはスターアライアンスならユナイテッド航空、ワンワールドならブリティッシュ・エアウェイズの検索システムが使いやすい。この2社に会員登録すれば特典航空券の検索システムが活用できるのだ。 上の図はユナイテッド航空の検索システムだ。日本国内線の特典検索も可能なのがおわかりだろうか。ちなみに、スカイチームの特典航空券の空きを調べる場合はエールフランスのシステムが使いやすいと思う。登録は無料なので、取りあえず全社に登録してしまおう。 4.最終手段は電話? 〜航空システムは複雑〜 WEB上で空席が表示されなくても諦めてはいけない。航空会社の予約システムは複雑を極める。空席がないかどうか、航空会社のコールセンターに電話して確かめるのが間違いのない手段でもある。また、売れ残った座席が直前になって特典航空券枠として開放されることもある。諦めずに座席を検索してほしい。

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2014/08/01 23:13:28 | 寄稿記事